Gnuk USB Token を STM8S Discovery Kit で友達の分も作ろう

Make Gnuk USB Token by STM8S Discovery Kit という記事(英語)を書いたけど、どうも工作について文章を書くのがうまくできないことに気がついたので(表現/単語を知らない)、こちらで日本語で書いてみます。

できあがり写真

Gnuk USB Token in TopValu Mint (with Sticker)

その他に必要なこと

Gnuk の開発に必要なハードウェアとしてはこの他に USB接続(簡易)JTAG Debugger を作る を見てください。

この説明ではステッカーについては書かないので、必要な方は GNUK のステッカーを作る をご覧ください。

ソフトウェアについては Gnuk の README を見てください。

必要となる工具など

  • ハンダごて
  • ラジオペンチ
  • ニッパー
  • カッターナイフ
  • 紙ヤスリ
  • アルミホイル
  • ハンダ吸引線/吸引器
  • ホットボンド

部品

部品 値段 (JPY)
トップバリュミントタブレット(のケース) 78 * 2
STM8S Discovery Kit 750 * 2
赤外線受光モジュール (オプション) 100 (2個入)
USB ケーブル 74 * 2
ヘッダーピン、ラッピングワイヤ、ハンダなど alpha
合計 1904 + alpha
Parts needed for Gnuk USB Token

トップバリュのミントタブレット

イオンで売っている一つ 78円(安い!)のミントタブレットのケースがなかなか使い良いです。

ケースはこれでなくても構いません。画鋲のケースなど、少し大きめのものの方が工作が楽です。ケーブルをケースの中に収めないのであれば、ねり消しのケースが良いでしょう。フリスクのケースは小さすぎて向きません。

Mint Tablet

http://www.topvalu.net/items/detail.php?id=102

STM8S Discovery Kit

STM8S Discovery Kit

一つ750円で秋月電子通商で購入できます。友達の分も買って二つで 1500円。この際、いっぱい買っておくのも良いでしょう。

http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-03457/

赤外線受光モジュール (オプション)

Gnuk はテレビのリモコンで PIN 入力をすることをサポートしています。この機能を使うには赤外線受光モジュールを付けます。

秋月電子通商で売っている二個入りで 100円の PL-IRM2161-C438 を使いました。

IR Receiver Module

http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-03292/

USB ケーブル

USB のケーブルが必要です。携帯電話の通信ケーブルがもっとも安く入手できると思います。 あきばお〜で 74円で買えました(2011年春)。同様のケーブルは 100円ショップでも入手可能です。

USB Cable

作り方

(0) ミントを食べる。

まず、ミントタブレットの中身を食べます。いっぺんに食べると辛いので注意してください。 辛いのが不得意な方は、ここがもっとも難しいかもしれません。

(1) USB ケーブルを切断する

Cut USB cable

(2) ミントタブレットのケースの一部を切除する

ミントが 2, 3 個とどまる部分があるのですがそこのプラスチックを切り取ります。また、ケースが開き過ぎないようにポッチが付いていますが、そこも切り取ります。

Remove some part from the case

(3) STM8S Discovery Kit を割る

STM8S Discovery Kit を割って STM32 の部分を使います。 ケースに入れない場合はこのまま使えます。

Split STM32 part of STM8S Discovery Kit

(4) STM8S Discovery Kit の STM32 部分の USB コネクタを取る

ケースに入れるために USB コネクタを取ります。USB コネクタの根元を切って、ハンダごてでハンダを溶かしつつ、ラジオペンチで引っこ抜く、という作業です。万力などで基板を固定すると作業しやすいと思います。

コネクタを取ったら、ハンダ吸引線/吸引器でハンダを取り去ります。

Remove USB connector from STM32 part of STM8S Discovery Kit

(5) 両脇を切って折り取る

カッターで裏表に筋を引き、掘ります。0.5mm よりも深く掘る感じで。カッターの刃が切れなくなったら惜しみなく折りましょう。程よく掘れたら、ペンチでミシミシと折ります。

Cut two edges of STM32 part of STM8S Discovery Kit

(6) 基板を削れるだけ削る

ケースに入るよう、紙ヤスリに基板をこすりつけて、両脇を削ります。静電気に注意。基板をアルミホイルにくるんで作業すると良いでしょう。

コンデンサの C14 を削り取るところまで行ってはいけません。SB1 と SB2 の一部(あるいは全部)が削れてしまうのは問題ありません。

Make STM32 part of STM8S Discovery Kit as small as possible

(7) USB コネクタも薄くする

USB コネクタはそのままだと厚いので、樹脂部分を削って薄くします。

Make USB connector as thinner

(8) ヘッダピンと USB ケーブルを接続する

Connect header pin and USB cable to STM32 part of STM8S Discovery Kit

USB コネクタの信号は下記のとおり。

   Top View

D-
 --v
   o  []<--- Vcc

   o  O <--- GND
 --^
D+

USB ケーブルの信号は下記のとおり。

Connector Signal        Cable color
   ------               (of this product)     Standard USB cable
   ||]  | GND ========= Transparent                Black
   ||]  | D+  ========= Gray                       Green
   ||]  | D-  ========= White                      White
   ||]  | Vcc ========= Red                        Red
   ------

電気的な接続のあと、ケーブルを基板にホットボンドで固めました。

ヘッダピン(6-pin)を立てる CN5 の信号は下記のとおりです。

1 Vdd (3.3V)
2 --- (no pin)
3 TDO
4 TCLK
5 TMS
6 TDI
7 GND
8 nRST

このヘッダピンは JTAG Debugger と接続するピンです。接続は、TDO, TCLK, TMS, TDI, GND の 5 本です。90度に曲がったヘッダピンを使用しています。

基板の両脇をできるだけ削ると、上記の CN5 のピン 7 の GND への接続が切れてしまうので、ここをラッピングワイヤで基板上の GND を探して接続します。

Connect a wire to STM32 part of STM8S Discovery Kit

(9) 赤外線受光モジュールを接続する (オプション)

信号の説明は PIN input support for STM8S Discovery Kit を見てください。

Connect IR module to STM32 part of STM8S Discovery Kit (optional)

(10) 基板をケースに入れる

Put the board into the case (1) Put the board into the case (2) Put the board into the case (3) Put the board into the case (4)